Messages from Big Island, Hawaii, in Japanese and English
英語を勉強するとき、本や新聞などを読むとき、また通訳をするときなど、だんだん「ノッてきたら」頭の中で、自動的に行っていることがある。
「イメージング」だ。 昔、IT関連プロジェクトでご一緒した通訳仲間がいた。彼女は帰国子女で、通訳力もかなり高かった。 特にリテンション(保持力、記憶力)が非常に高かった。英語ネイティブたちも、感動していた。 長い英語の話をじーっと聞いた後、日本語で通訳をしてくる。 スピーカーもそれに甘んじて、時に延々と話すので、ネイティブの他の同僚が、「あなた、ちょっと長すぎ!話、切ってあげなさいよ」とスピーカーに突っ込んだくらいだった。 彼女は結構、正確に日本語で再現していた。 一段落の話があまり長すぎて、それがしばらく続くと、通訳の集中力にも負担がかかり、パーフォーマンスに影響が出てくると思う。内容の漏れも出てくる可能性があるので、バランスが必要だと私は思う。 しかし、彼女のリテンションの高さには、感動した。 すると、彼女は私にある秘訣を教えてくれた。 「話を聞くとき、イメージングしているの。話を聞きながら、頭の中で図や絵を書いて、概念を頭に入れていくの」(彼女はもちろん、通訳メモもとっていた) このアドバイスは、その後の私の通訳キャリアを大きく支える内容となった。 「できる」人は、皆これを実践しているのではないか。 IT関連、金融などでは抽象的な概念の通訳も多い。 この時、自分なりの「絵」を頭に書いて、図解、ピクチャー、イメージで入れていく。英語や日本語でインプットして、そして別の言語で出していく。 これは、日々のトレーニングが必要だろう。 もちろん、理解を助ける幅広い知識、見識を日々身に着けていかないといけない。 そして膨大な単語力、語彙力を、日々少しずつ蓄積していく必要がある。 (続く) Comments are closed.
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An Interpreter for JCU Archives
April 2021
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