仏教の言葉で 「一転語」という言葉がある。心機一転させる言葉のことだが、思わぬところで、このような言葉に出会うことがある。そして、その後の意識の持ち方を大きく転じてくれることがある。
3月は何と2度、出張が入り、ワシントンDC、シカゴに飛んだ。東海岸へは、ここハワイ島から往復20時間以上かかる。頂いている仕事はとてもワクワクし、やりがい満載だが、アメリカ国内線の飛行機の旅は、必ずしも快適とはいえない。 しかし、この旅の意識を変えてくれる出来事があった。 2月だったかワシントンDCの空港で、いつも通り、私はセキュリティへの長い行列にいた。 やたら長い行列、そしてゆっくりとしか進まない。なぜなら、皆、そこでサンダル、靴を脱ぎ、ジャケットを脱ぎ、カバンなど全部外し・・・とやることいっぱいだからだ。 「面倒だなあ・・・もっと早く進まないかな・・・」と思いつつ、後ろで会話をしていたアメリカ人?の若者たちに(二人の会話は、あまり上品な言葉遣いではなかった記憶があるが)声をかけてみた。 「時間かかるよねー」 するとその若い男性が、「マッスル(筋肉)がもっと必要だよな!」と言った。 その言葉で私はハッとした。 そうだ、マッスルだ! ダラダラと嫌々動くのではなく、筋肉を意識して使ったらもっと楽に早く動けるのだ。皆がもっと筋肉を使えば(年配の人々や幼少の子供たちには求めないが)、もっとテキパキ進むのではないか。 私はそれ以来、出張の際のいろいろ面倒なプロセスも、「マッスルだ!」と筋肉を鍛える意識で行うようになった。すると、体力がいる旅そのものも、楽しくなり、ストレスが減った。 10代、20代の若い人たちと会話をすると、「ハッ」とすることが多い。とても前向きになれる。 |
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An Interpreter for JCU Archives
April 2021
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