Messages from Big Island, Hawaii, in Japanese and English
「海で、両側の岩の間の狭い場所を、スーッと水の流れが走っていくように。そこに海、全海洋のエネルギーが集まり、満ちて、流れていくように・・・」 スーザンが言った表現や言葉とは違っているかもしれないが、このようなイメージだった。 私は、ゾクッとした。 昨夜の合唱団で、ディレクターのスーザンが、発声練習の時に表現したのは、このような内容だった。 「何てすごい表現をされるのだろう・・・」 私は過去、複数のボーカルレッスンを受けたり、合唱活動をしていたが、なかなか思うように声が通ってこなかった。 しかしある時、先生があるイメージを私に伝えてくださった。 残念ながら、具体的な内容を覚えていないのだが、そのイメージを描いたとき、突如、声が響いた! 技術的な知識、練習を重ねているとき、ある時点でブレークスルーを起こすのは、イメージングではないかな、と感じている。 昨夜のスージーの言葉もそうだった。それまでいろいろイメージし、訓練していたが、このイメージを聞いたとき、「これだ!」とハッとした。 全エネルギーを、波が岩の間をザーッと流れていくように、声を前に出していく。 またスーザンは、「携帯電話で話すイメージでなく、ステージから観客へ、また遠くにいる人に呼びかけるようなイメージで、声を届ける」 あらゆる例えで、あらゆる角度から、発声法を伝授してくれるスーザン。 毎週水曜日夜の、2時間半の練習も、1分足りとて無駄がない。昨夜、彼女自身も話していたが、分刻みのリハーサルの計画、準備、シミュレーションをしてから、リハに臨む、という。 コンサートの曲選びも、その選曲、取り合わせを見るとき、おそらく凄い量の曲を調べ、吟味し、決定されているのだ、と感じる。 触発される、中味のギッシリした活動。だからこそ、団員の中には、往復4時間かけてリハに通う人もいる。私も往復1時間半かかる。 音楽活動は、私にとって、ただの趣味でもなく、気晴らしでもない。そんな私にとって、スーザンとの出会い、KCSとの出会いは、まさに天のお導きだ。 昨夜、「ファウレ」のレクイエムを指導していた時、ある箇所で、男性の声が弱かったので、スーザンはついに大声で叫んだ。 「この『ホザンナ』は、死後の世界の絶対的確信なの!死後、眩い、光り輝く世界が待っている、その確信を歌っているのよ!!」 魂で音楽指導をされる彼女。そして彼女が私たちに教えようとしている音楽は、まさに魂の救済そのものかもしれない。 Comments are closed.
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An Interpreter for JCU Archives
April 2021
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